========= 記事一覧はこちら ========

2010年11月12日

GPSの話3 iPhone用アプリ「DIY GPS」をiPodTouchで使ってみる

 前回、前々回に引き続き、GPSの件。
 手持ちのiPodTouch(第2世代)を地図表示出来るGPS機にすべく「Dual GPS Navigation and Battery Cradle for iPod touch:XGPS251」というGPSアダプタを装着し、AppStoreから「GPS Cradle Status Tool」「DIY GPS]というソフトをインストールしたところまで書きました。
 iPhoneを使えばこんな回りくどいことをする必要はないのですが、携帯は携帯で現状維持、既にあるiPodTouchの有効活用による格安高機能GPSゲット!ってのが狙いです。
xgps300.jpg

 ってことで、さっそくフィールドへ。USBで給電できるエネループの予備バッテリも一応準備。

 まずはXGPS251について。
 手順としては、iPodTouchにXGPS251を装着、XGPS251のスイッチをGPS側にオン、GPS Cradle Status Tool起動、ってな具合。そんだけです。
 ハードウエアの機能として、iPodTouchとXGPS251の組み合わせは特に問題なし。iPodには電子コンパスがついていないので、電子コンパス必須のアプリケーションが使えない点は残念ですが、これは最初からわかっていたこと、贅沢はいいますまい。電子コンパスが欲しければ、素直にiPhoneにするかGARMINかどこかのコンパス付き専用機を買うべきです。100円ショップのコンパスでも方位はわかるはずですが、こいつは精度に難あり。複数個買って比べると複数方向の磁極を示します。

 で、このXGPS251、衛星を捕らえるのがちょっと遅めかな、という気がします。あっけなくすぐに捉えてくれることもありますが、広々と空が見えているのにいつになっても探索中が続くこともありました。この間、衛星をおいかけている画面が出てきたりするわけではないので、ダイジョブか?と心配になってしまいます。この衛星キャッチ時に使う「GPS Cradle Status Tool」というアプリ、XGPS251を接続してもしなくても同じ画面表示ですので、おそらくハードウエアにトラブルがあってもわからないでしょう。特に野外で使用する場合、故障しているか否かの判断がつきずらいのはよくないですね。
 ま、一度衛星をとらえさえすれば、その後の働きは問題なさそうです。XGPS251の性能というより衛星しだいってことなのでしょうが、驚くほど正確に現在地を表示してくれます(標高や周囲の地形も正確さに関係するようですので、精度に関してはそのへんのことに留意しておく必要があります)。

 そんなわけで現在地の緯度経度データはXGPS251からちゃんと得られていますので、あとはそれをどう使うか。ソフトウエアの問題ですね。
 ということで、今回は前エントリから触れている「DIY GPS」というアプリケーションの使い勝手について、フィールドでテスト。
Default.png

 「DIY GPS」で出来ることについての詳細は製作者さまのサイトをご覧ください。
 衛星を捉えて現在地の緯度経度情報が表示されたら、「DIY GPS」を起動し山の中に突入します。
 歩いたところは、林道でも登山道でもなく、けもの道や、けものすら通った形跡のないただの藪とか。アカマツ林、コナラ林、竹林のほか、薄暗いスギ・ヒノキ植林とか常緑広葉樹林とか、まあ、いろんなところです。そんなところで果たして「DIY GPS」がうまく使えるのか。

 いや、ばっちりですよ。すごいすごい。

 あらかじめ準備しておいた地図は、二万五千分の一地形図をキャプチャしてちょっと加工したものです。カラー表示できるので、川がちゃんと水色表示されるのが嬉しい。モノクロの地図だと、川と道の区別がつきずらいんですよね。これ、かなり重要。
 で、自分で用意した地図ならなんでも使えるということは、自分が歩くべき道に線をひいたり、特別な用事のある場所に印をつけた地図をつくっておけば、そいつをそのまま画面に表示して使えるということ。かなり強力な機能です。
 例えば下の例。
IMG_0051-.png


 地名を隠そうとしてズームズームしたので画像が荒くなっているところはつっこまないで欲しいですが、赤線をたどりたかったのにちょっくら低いところを歩いてしまったのもちゃんと捉えてくれました(現在地が赤いプロット。青いプロットが「さっきいたとこ表示」。途中の軌跡が赤線から低い方にずれちゃってますね)。
 けもの道をたどっていったらこうなってしまった、ってところなんですが、歩きたかったラインからどのくらいずれてるかをひと目で見て取れるというのは、とにかく便利です。
 あとどれくらい歩けばいいんだっけ?と思ったときには、現在地と目的地を二本の指でタッチすれば、瞬時にその直線距離を表示します。結果、元気が出るかうんざりするかは状況次第ですが、この機能も手軽で便利。

 目的の場所へつくまで、カーナビとしても活躍しましたよ。普通のカーナビ画面だと薄茶の背景に白い道一本のみってところも、しっかり等高線で地形を表示してくれますからね(もちろん、その場所の地形図を自分で用意しておいたからなのですが)。

 一応書いておかねばと思いますが、電子コンパスを用いた機能は、もともとiPodTouchにそれがないので使えません。画面右上のコンパスは駐禁マークになりますし、進行方向にしたがって地図がぐるぐる回る機能は動作しません。でもこれはたいした問題ぢゃない。むしろ、「上を北に固定して地図を使わないとおばかになりそう」という危機感を無くしてくれます。方位に対する自分の動く方向を知りたければ、「さっきいたとこ表示」機能でことたります。

 地図の準備はちょいとひと手間かかりますが、使いようによっては高機能の地図表示機能付きハンディGPS専用機にまさるほどの「DIY GPS」。ホント、便利便利。すごいです。450円。使ってわかる「ウソッ」ってな値段。携帯圏外での活動や道なき道を歩くことの多いiPhone使いは、インストールしておいて損はないでしょう。

 ま、地図の準備の手間がもうちょっと軽減できるといいな、と思います。
 自分で実際にやってみてそこそこ楽できるノウハウなんてのもみつけはじめていますが、もっともっと簡単にできたらな、と。パソコン画面で地図をスクロールしながら大きなスクリーンショットをとることが出来ればずいぶん楽になるはずですが、今のところ適当なソフトを見つけられていません。Windows用ソフトはあるようですが、Mac用が欲しい。あ、カシミールもWindowsだけなんですよね。これ、結構つらい。

 使用感として、注文を付けたいのは以下の二点くらいかな。
 DIY GPSでは、iPhoneもしくiPodTouch+XGPS251を手にしてDIY GPSの画面を見ながら歩く場合が多いわけですが、フィールドノートやペン等といっしょに持っていると、ついつい、液晶画面にタッチしてしまいます。そうすると、いつのまにか画面が地図フォルダ画面に切り替わってしまっていたりします。てか、そういうことが結構多い。なので、画面の決められた一部分以外タッチを受け付けないモードがあってもいいかな、と。
 もひとつは、GPSが衛星を失ったときについて。
 最近のGPSはかなりうっそうとした森の中でも結構ちゃんと衛星を捉えてくれますし、実際今回のテストでも驚くほどちゃんと現在地をとり続けてくれました。が、それでもときには精度が大きく狂ったり衛星を見失ってしまったりすることがあります。そんなとき、よくあるタイプのGPSで軌跡表示モードにしておくと画面上にぴょんぴょん飛び跳ねたような軌跡が描かれます。でも、DIY GPSは「さっきいたところ表示」以外に軌跡を残さないので、衛星を失ってしまったかどうかの判別がしずらいんですよね。距離で示す「さっきいたとこ表示」とは別に、時間で示す「さっきいたとこ表示」があれば、そのへんがわかるようになるのかな、なんて思いました。

 以上、DIY GPSの使用感でした。
 軌跡のログをとって歩いた全行程を出力するとか、歩きながら任意のポイントをマークしてその座標を出力するとか、その手の機能があったらあったで使うかもしれませんが、「今日歩いたところのログデータ頂戴」といわれたとき、「やだ」でなく「無理、出来ない」と言い切れるのは魅力かも。

(追記: ver 1.3.0からロガー機能が付きました。その他、標高、速度、GPS座標精度表示追加等の変更あり。詳しくはこちらhttp://keijiweb.com/down/diygps/。歩きながら誤って画面にタッチしてしまっても大丈夫になったり、受信機が衛星を失ってしまったときに判別しやすくなったりと、格段に使いやすい設計になっています。またの機会に新バージョンの使用感として紹介したいと思います。)

 他、今回のテスト、バッテリのもちについてはiPodTouch+XGPS251の場合特に問題なし。
 途中、車移動時に短時間の充電をしたので連続使用がどんだけ大丈夫という話はできませんが、ほぼ一日歩きまわってiPodTouchはだいたい6割以上、XGPS251は8割以上残量がありました。予備バッテリは持ち歩いただけで全く使わずじまい。
 でも、iPhoneで同じようなことをしようとした場合、予備バッテリは準備しといた方がよさそうですね。

 あ、そうだ。
 iPodTouch+XGPS251だと、市販のiPod用ケースとかストラップとかが使えません。これは一工夫しておかないと不便ですね。深い山ん中で落として壊したら洒落にならない。遭難します。
 という悩みをもった人のために、XGPS251にはiPodTouch+XGPS251をがっちり固定するフォルダ付き吸盤がちゃんと付属してるんですよ。親切ですねぇ。さっそくおでこにペタリとくっつけましょ。
 カッコイイよ、きっと。違う意味で。

 
---関連エントリ---
GPSの話1 注文してみた:Dual GPS Navigation and Battery Cradle for iPod touch "XGPS251"

GPSの話2 iPodTouchを僻地使用可のマップ付きGPSに

GPSの話3 iPhone用アプリ「DIY GPS」をiPodTouchで使ってみる

GPSの話:番外 「DIY GPS」とXGPS251のアップグレード、その他





posted by biobio at 14:04 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 機器/ツール/ノウハウ/アイディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/169143276

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。