目論見としては、携帯が圏外となってしまうような僻地や野山でも、地図付きでGPSを使用したい、と。

で、結果。
製品到着→iPodTouchに装着→GPSスイッチオン→
衛星キャッチ→マップアプリ起動→現在地表示→自分の動きに合わせて追従→OK、OK
というわけで、普通に問題なく使えます。バッテリ内蔵なので心強し。
ちょっと補足的に細かいことを書いておきますと、どんなGPS機器でも最初の衛星の捕捉には若干の待ち時間が必要ですが、今回の機器の組み合わせの場合それがいくぶん長いようです。なので、iPodTouchのWiFiをオフにして衛星探しに処理を集中させると早くなるとか、捕捉に専用アプリを使うといいとかいうTipsがあります。
専用アプリというのはDual社による本機用のフリーソフト GPS Cradle Status Tool 。
http://itunes.apple.com/us/app/gps-cradle-status-tool/id389368520?mt=8

輸入(輸出?)元の社長さんによる説明はこちら(VC社長日記:Dual社よりGPS Cradle Status Tool がリリース)。
http://vintagecomp.livedoor.biz/archives/51562565.html
これで、公衆無線LANの多い町中で遊ぶならなんら問題なく、現在地表示や軌跡の記録なんていうGPS専用機的な地味な使い方のみならず、iPhone用のGPSを使った多彩なアプリで楽しむことができます。
めでたしめでたし。
(たぶんiPhone用のGPSアプリすべてで使用可というわけにはいかないと思います。個別に試してみないとわかりません)
が、僕らには、眼の前にまだ大きな壁が立ちはだかっているのでした。
・圏外/オフラインのときにも地図を表示して使えなければ問題外。
・国土地理院二万五千分の1地図相当以上の等高線入り詳細図が使えないと話しにならない。
ひとつ目については、iPhone用のオフラインでも使える地図「MapFan for iPhone」などが使えそうで、これがあればカーナビにもなります。
http://www.mapfan.com/mobile/iphone/
(iPodTouch&XGPS251で本当に使えるかどうかは、調べてみてないのでわかりません)
また、googlemap等の地図画像をキャッシュとして保持しておけば、オフラインでも使えますし、好みの範囲を選んでiPodTouch内に保存しておけるアプリやツールも無いではありません(このへんについてはいろいろ面倒な問題がつきまとうようですが、めんどっちいので割愛)。
ま、どうにかなるってことですね。
が、二つ目の問題についてはMapFanでもGoogleMapでも解決できません。
なんせ、GoogleMapで目的地周辺を拡大表示してみたところで、等高線の一本もなく、ただ、画面一面薄茶色にべったり塗られただけ、ってことがほとんどですから。
(GoogleMapでは、場所によっては詳細な等高線が表示されるようですね。どうもまだ、ごく限られた地域だけのようですが)
うーん、どうして解決してくれよう・・・。
と、悩んだフリをしてみましたが、実はこの問題を解決できるアプリがあるのでした。
というか、このアプリの存在を知ったので、XGPS251をポチッとする気になったというのが本当のところです。
DIY GPS ver 1.2.0

以下、webサイト上の説明
山でiPhoneのGPSを使おうとすると困ります。
1.3Gに接続出来ない場合が多く、Googleマップを表示できません。
2.Googleマップを表示できても、登山道やコースタイムなど、登山に必要な情報は載っていません。
そこで、事前に自分で地図の画像を用意して取り込み、その地図のどこにいるか知るためのアプリを開発しました。
それがこのアプリ、「DIY GPS」です。
一言で言うと、自前の地図画像のどこにいるのか判るようにするというアプリです。
■対象機種
iPhone OS 3.0以上
GPSが使える機種に限ります。iPodでは使用できません。
■App store
http://itunes.apple.com/jp/app/diy-gps/id393724766?mt=8
最後に「iPodでは使用できません」なんて気になることが書いてありまして、そこが最大の懸案事項でした。
試して見るまで、内心ドキドキ。
で結果は、というとバッチリグッド。使えました(ほっ)。
画面はこんな感じ(AppStoreの画像より)。
もちろん、地図は二本指のピンチで簡単に拡大縮小できます。

この「DIY GPS」、地図の準備に若干手間がかかりますが、それをはるかに上回る利点があります。
・国土地理院の「地図閲覧サービス(ウォッちず)」やカシミールの地図が使える。
http://watchizu.gsi.go.jp/
http://www.kashmir3d.com/
・調査で使う踏査ルートや各種ポイントの印が入った地図を、そのままGPS画面に表示して使える。
とくにふたつめ、高性能のMy GPSをお持ちの方もうらやむほどではないかと。
このアプリ、基本的な考え方はとてもシンプル。
用意した画像の対角ふたつに緯度経度情報をもたせ、その画像を地図として扱うというものです。
なので、その気になればこんなこともできるはずです。
・自分で書いたイラストマップでGPS散策とか宝探しゲームとか。
・昔の地図をスキャンして取り込み、タイムスリップ気分にひたってみるとか。
・全く別の場所の地図上に現在地表示させて(外国とか火星とか)ひとをからかうとか。
・迷路画像を表示させて、広い荒野で迷路遊びするとか。
・地図の代わりに写真や絵を表示させ、その上でうごめいて遊ぶとか。
実際に使ってみての話は、また次回。
※注意:iPodTouch&XGPS251を環境調査、生物調査の現場で使えるかという観点のもとでこのエントリを書いていますが、厳密さが求められる調査においては、使用したGPS機器のメーカーや型番まで明らかにする必要があります。
その場合、iPodTouch&XGPS251と「DIY GPS」の組み合わせは適当とはいえません。
ここに書いている事柄は、あくまでも調査効率アップや自身の身を守るための個人の工夫の範囲ということで、ご理解下さい。
---関連エントリ---
GPSの話1 注文してみた:Dual GPS Navigation and Battery Cradle for iPod touch "XGPS251"
GPSの話2 iPodTouchを僻地使用可のマップ付きGPSに
GPSの話3 iPhone用アプリ「DIY GPS」をiPodTouchで使ってみる
GPSの話:番外 「DIY GPS」とXGPS251のアップグレード、その他