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2008年06月13日

植物調査-確認種リスト作り

 植物調査の方法的に最もシンプルなものとして、調査対象とされたエリアに生える植物種をかたっぱしからリストアップする、というものがあります。
 地図を元にあらかじめ決めてある踏査ルートを歩くか、適当なルートを探しながら対象エリア内を歩きまわり、見つけた種を残らず記録していきます。調査者が自分でルートを選べる場合、どこを踏査ルートに選ぶかのチョイスは成果に直結します。
 普通、山林と草地、農耕地、水辺など大きく植生が異なる場所はわけて記録しますが、そのへんは計画書、仕様書次第です。
 主な装備としては、長靴、カッパ、手袋、帽子、地図、筆記具と野帳等の記録用具、カメラ、スケール、ルーペ、双眼鏡、必要に応じて採取したサンプルの入れ物といったところでしょうか。長袖シャツは必須です。無線機を持つ場合もあります。
 貧相にみえても数十種、100種や200種くらいは普通にでてきます。それらを図鑑無しで瞬時に見分けられないことには仕事になりません。もちろん、その場での同定が困難なものについてはサンプルを持ち帰るなどして後日しっかり調べます。
 通常の種はリストアップするだけでいいのですが、レッドデータとなっている種については確認場所を地図上に落とすことが求められることが多いようです。ですので、どの種が環境省、または該当都道府県のレッドデータリストにのっているのかを把握しておかないといけません。
 相手は植物ですから、季節によって全く生えていなかったり、姿形が全く違ったりということがありますので、様々な季節で調査をしないと正確なところはわかりません。特に、花の形が種類を見分ける決め手となっている種の場合、花の咲く時期を逃すと来年まで確認不能ということになってしまいます。
 このような事情ですから、一度だけの、芽吹きや葉だけでの同定が強いられるような調査は、調査者にとって恐ろしいものがあります。季節が進み、リストにあげた名と違う種類の花が咲き乱れる様は見たくないはずです。
#不確実なものはリストにあげないか「?」マーク付きにしたいところですが、そうもいかない場合が多々あるのが難儀です。

 このような調査があるということは、ほとんどの場合で開発行為と繋がっているわけですから、あまりたくさんレッド種が出てしまうといろいろな意味でやっかいなことになります。
 ですが、レッド種が全くあがらないと発注者(特に下請け会社の担当者)はなんとなく不満がります。レッド種をあげることと、まじめにしっかり調査したかどうか、その調査会社・調査員の技術力が高いかどうかということをついついリンクさせて考えてしまいがちだからでしょう。それと、成果としての派手さがレッド種にはあるからかもしれません。


posted by biobio at 15:12 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 植物調査の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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