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2008年06月12日

希少生物の生息情報の取り扱いの難しさ

希少生物の生息情報の取り扱いの難しさ

 だいたいにおいて、見たこともない生き物に対して、あんたはおれが守ってやるぜい、とはなかなか思えないもの。生物学的な議論を省いていえば、貴重生物は大方が珍しいから貴重なわけで、めったにお目にかかれるものでなかったりします(本当は必ずしもそういうわけではないのですが)。
 となると、生き物に関心が高ければ高い程、自分の目でそいつを見てやろうと思うのが人情というわけで、さてどこに行けば彼ら彼女らに会えるのか、という情報を欲するわけです。
 その生物が貴重であることを理解し、かつその生息場所を知っているのは良心的なマニア、良心的な愛好家、調査会社の良心的な社員、良心的な研究者などですが、彼らはその情報を出しません。出せばひどいことになりかねないのを知っているからです。
 情報がもれれば、一匹くらいいいだろう一本くらいいいだろうと思って取っていく心ないマニアや心ない愛好家、そして、お客さんのニーズになんとかして答えようとする良心的な販売業者、闇で業者に売りつけようとするその筋の人たちがこっそりごっそり捕ったり抜いたりしに来ます。子供に尊敬されたい一念のお父さんも混じっているかもしれません。一部の研究者の場合は、その崇高な特権意識から普通に採っていきます。
 捕るなんてことはなくとも、ワシ・タカの巣があるというの情報の場合、写真を写しにわんさと人が集まる可能性があります。彼らは警戒して営巣放棄、つまり子育てをやめてしまいます。
 けれども、そういった情報を出したくてたまらない人もいます。
 珍しい生き物がいるとなれば、村おこしや地域の活性化に使えるかもしれないからです。
 かくして、立て看板をぶったて、密猟密採集よけのフェンスを作り、その生き物が暮らしやすいように、かつ未来を担う子供たちが観察しやすいようにと重機をいれて立派に整備し、あまりに急な環境の変化に当の生き物はそこから姿を消してしまうことになります。
 と、後半部分はかなり誇張したフィクションとして書きましたが、まあ、おおまかにはこんな感じでしょう。
 でまた、これは国内に限った話ではありません。東南アジアの蝶や甲虫なんかはやばそうです。

 まだ見ぬ珍しい生き物を自分の目でみてみたいと思う気持ちを持つことは否定しませんが、あまり気張らず、いつかどこかで出会えたら嬉しいぞという程度がよさそうです。
 会いたいと思っていると、結構会えます。

 

タグ:希少生物
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