ヒアリングには数々の困難がつきまといます。
まず、地権者の機嫌をそこねることになってはいけません。
誰にヒアリングするかも重要です。「あいつのところにいってなぜおれには聞きにこないんだ」という声は、ただのグチではありません。対象地域の多くは過疎地だったりするので、とても大事な問題です。
という話は一般論ですのでまあいいとして、最も大きな困難は、聞きにいったはいいが何をいっているのかさっぱりわからん、ということです。
多くの場合、相手は地方在住の高齢者であり、かつプライドも高い対象地域の有力者です。できればその土地の言語がわかる社員をつれていきましょう。生物、農産物の地方名も可能な限り把握しておくべきです。でないと、笑いどころがわかりません。
次に大きな問題は、相手は農林水産業のプロであり人生の達人かもしれませんが、科学的調査の専門家ではないということです。時間軸も自由にのびたり縮んだりします。
彼らの目で見るその土地には、掘り返すと祟りのある場所もあるでしょうし、伐ったらいけない木もあります。ニホンオオカミだってまだたくさん住んでいます。昔多く最近少なくなった生物の話をふむふむとうなずきながら聞き、ノートのリストに相手が口にするまま「ツチノコ」と記録したというコンサルさんの話も聞いたことがあります。
あ、あと、食べ物の好き嫌いはダメです。
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